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体育会系の仕組みと本当の問題点を考えた

 最近増えてきましたよね。体育会系の不祥事。日大の反則タックル問題から始まり、日本ボクシング協会日本体操協会など運動系の不祥事が増えていますよね。メディアやSNSが普及した現在、今まで隠蔽されていたことや、悪しき習慣というものはこれからどんどん白昼に晒されて行くのでしょうね。

 しかし、なんでこんなにもこういった問題が多いのでしょうか。今やれば視聴率が取れるからメディアがこぞって取り上げているというのもありますが、僕が考えるのはいわゆる体育会系の構造的な問題にあるのかな?と考えます。

 

 

 

1絶対的な縦社会構造と、年を重ねれば生まれるリワード

 体育会系という文化は一歳年齢が違えば能力がなんであれ、天と地の身分の差があります。この構造は絶対的で、3年生は神様、2年生は普通、1年生は奴隷なんていうような部活があるなど、先輩後輩の関係は非常に重要な要素です。

 そして後輩という立場の理不尽な期間は永遠に続くわけではありません。当然、進級して後輩が入ってくれば当然自分たちは苦役から解放され、先輩達にされてきたことを後輩にすることができるのです。

 そして自分の所属していた組織の歴史が長ければ長いほど伝統の名の下に、大きな態度でいられるのです。そして先輩に特に注目される、または可愛がられ一目置かれるような人は最高学年になった時に組織内でキャプテンなどの重要なポストを与えられます。

 ここまでくればもう自分の天下。どんな事もできてしまう訳です。

 

2年齢で立場が決まってしまう事で生まれる悪循環

 そして、何よりも体育会系で不祥事が起きる原因は、組織の序列で最も重要な要素が年齢であるという点です。

 年とは誰でも必ず1年経てば1歳年をとります。これは、どんな能力のない人や人の上にたつ器でない人でもそうです。そしてそういった環境であれば、上級生に可愛がられなんとか同級生間の出世競争に勝ってしまえば後は、自分の立場を利用した美味しい思いができてしまうのです。

 そして、後輩もそういう環境であれば、「今を耐えれば数年後には楽になれる」という理不尽に耐えていれば後はなんとかなるという状況が出来上がります。こうして、先輩になれば立場を利用して自由にやれ、後輩はその先輩の姿を見て「自分も耐えればああなれる。」という誰も理不尽な事に疑問を持たない、あるいは何か反旗を翻すよりは黙って言うことを聞いていた方が特という悪循環が生まれるのです。

 そしてこの縦のつながりは、その組織を辞めた後もずっと続くのです。だからOBなんかも、時代や世の中の仕組みが変わっ流のにも関らず、かつて自分の所属していた組織に口を出すのです。

 

3これって昔の終身雇用制度にも通じる話?

そして、これは部活や体育系の協会だけに通じる話だけでなく、企業でも言える話で

はないのでしょうか。

 かつては、終身雇用、年功序列が一般的であったが故に能力がなくても年齢が上がったことを理由に昇進していきました。

 現在では、そういったことはあまりなくなりましたが、この体質が抜けていないような企業はOB達が退職後なども相談役や関連会社の社長などという地位で会社にへばりつき、経営に口を出すような企業も残っています。そして、立場的に楽なところに居て、無理難題を企業や組織に突きつけていくのです。

 その結果現在になって、巨額の赤字を出してしまうような企業も出てきた訳です。

 

4年齢を組織内の出世に絡めるのはまずい

 そもそも、出世というのはより大きな仕事をその人に任せられるから舞い降りてくる話のはずです。その出世の要件、そして最も重視する部分にどんな人でも必ずある加齢を混ぜるのは大変危険なことなのではないのでしょうか。

 

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  昔こんな記事を書きましたが、いくら年をとったとしてもその間にその年齢に見合った努力や人間になっていなければ年齢なんてただの飾りです。そして日本には、まだこうした年齢を重視する文化が強いような気がします。

 だからと言って目上の人を敬わないという訳ではありません。問題なのは組織運営をしていく上で、組織の舵をとる人間を年齢と先輩達の主観的な評価で選んでしまうということにあります。

 そしてこの傾向は日本の組織の多くに見られる特徴なのではないのでしょうか。

 

日本の組織のあり方が今、問われているのかもしれません

 かつて戦後から高度経済成長の時代はみんなが右にならえで、やっていった方が合理的だったのかもしれません。しかし、経済の成長が成熟した現在今の日本の組織のやり方は通じなくなりつつあります。

 最近あった体育会系の連続不祥事は、そういった日本の組織構造についてもう一度考え直す機会なのではないのでしょうか。つい数年前に太平洋戦争敗戦の原因を、組織論的な視点から分析した「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」という本が注目を浴びました。

 
 様々な敗因がありましたが、現在話題になっている体育会系な体質も取り上げられています。

 結構、主観の入った考察でしたが、いかがでしたでしょうか。多分僕があまり体育会系に馴染まない人間だからこのような考えなのかもしれませんが、もしかしたらこれから日本が失われた20年を取り戻すのだとしたら組織の在り方にメスを入れていくのが第一なのかもしれません。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。